忘れられないハイセンス番組「ワーズワースの冒険」


今から約30年位前に放送されていたフジテレビの「ワーズワースの庭で」「ワーズワースの冒険」。

最初は「ワーズワースの庭で」というタイトルの45分番組として開始され、その1年後に「ワーズワースの冒険」と改題され30分に短縮されて放送されていました。


この番組が放送されていた当時の私は、まだ深夜番組など見る年齢ではなかったのですが、たぶんたまたまこの番組がテレビでやっていたのを目にし、強烈なインパクトを受けました。

1番最初にこの番組を見たのは、確か「庭で」の頃の放送回。


深夜に放送していたので、トイレに起きた時に自分でテレビをつけたのか親が見ていたのかは覚えていませんが、とにかく「夜中に変わったテレビ番組を見た」のが始まりでした。

美輪明宏さんが坂東八十助さんと(あともう一人はたぶん渡辺満里奈さんだったんじゃないかと思います)洞窟のようなセットを背景に座って(テーブルはなかったです)話をしているのを見た記憶があります。


野々村真さんが出演した回も目にした記憶がありますが、「この番組の雰囲気にこの人はなんか合わない」と子供ながらに思ったことを覚えています(野々村真さんには失礼ですが)。

その時は「なんか不思議」くらいにしか思わなかったのですが、その後日曜日に放送されることとなった続編の「ワーズワースの冒険」にやられました。


まず主題歌の「シャ・リオン」が強烈でした。

聞いたこともないメロディーラインは、中近東とかタージマハルを連想させる異国情緒っぷりで、歌詞が何語なのかもわからない感じも耳に残って離れません(ウィリアム・ワーズワースの詩を逆さ読みにしたものらしいです)。


また、近藤サトさんの低く妖艶なナレーションも番組の雰囲気にとてつもなくマッチしており、主題歌とナレーションという「音」が与えるインパクトは相当なものでした。

また、編集もオシャレでした。


所々ぼかすような演出があったかと思えば、ノスタルジックな演出もありで、どの放送回を見ても「なんでこんな角度で物事を演出したり掘り下げたりできるんだろう」と思っていました。

そして中でも強烈だったのは、番組最後に出てくる藤田理麻さんによるイラストでした。

番組の持つ独特の少し妖しい雰囲気にぴったりで、毎回食い入るように藤田さんのエンディングイラストを見ていたものです。

参考 藤田理麻オフィシャルブログ

▷ https://ameblo.jp/fujita-rima/


ちなみに私、藤田理麻さんのイラストはもちろん大好きなのですが、それと少し似た雰囲気の樋上公美子さんのイラストもとても大好きです。

藤田さんのイラストが好きな方なら樋上久美子さんのイラストも好きだと思うので、よかったらチェックしてみてください。

参考  樋上公美子オフィシャルウェブサイト

▷ http://www.kumiko-higami.com/


小さかったこともありはっきりとは覚えていませんが、「上海」「蕎麦」「軽井沢」「江戸川乱歩」など毎回決まったテーマを追求するべく進行していったこの番組を、ものすごく楽しみにしていました。


たしかその頃は「とんねるず」がバラエティ番組によく出ており、フジテレビでも「ねるとん」とかをやっていた頃だったと思いますが、「ワーズワースの冒険」はそういうメジャーな番組とは明らかに一線を隔していました。

当時のフジテレビはなんとなく他のテレビ局より抜きん出ている感があり、少し「チャラついている」というか軽薄な印象を子供ながらに持っていましたが、「ワーズワースの冒険」に関しては「よくぞこんな希少なテイストのものを作ってくれた」とか思っていました。


家族で出かけない日曜日には楽しみに見ていたのですが、1997年3月23日に番組は終了し、私の日曜日の楽しみも失われてしまいました。

その後、「ワーズワースの冒険」ほど私の心を惹きつける番組には中々出会えず、「続編を!」と切望していましたがそれも叶いませんでした。


現在、「ワーズワースの冒険」に少し似ているなと思うのがNHKの「美の壺」です。

「ワーズワースの冒険」ほどのインパクトはありませんが、主題歌や番組内で使われる選曲の洒脱な感じといい独特の映像美といい、ほのかにワーズワースの雰囲気を感じさせてくれます。


さすがNHK、って感じです。

それと少し似た番組に同じくNHK教育の「デザイントークス+(プラス)」という番組があり、こちらはデザインをテーマに毎回違うゲストと番組が進められていきます。


「美の壺」みたいな洒脱な趣とは少々異なりますが、民放ではやらないようなテイストの探究番組だなあと思って時々見ています。

私は割とよくNHKを見るのですが、「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代」などでもけっこう面白い内容が放送されています。


少し話が逸れてしまいましたが、「ワーズワースの冒険」のような番組はもう見られないのかと思うと、どうしてもそれに代わる番組を心が求めてしまうようです。

フジテレビには新しい令和の時代にワーズワース続編をぜひ制作してもらいたいものですが、中々難しいでしょう。


生きている間に、もう一度ああいう心をわし掴みにしてくれる究極に個性的な番組に出会いたいなあと思います。

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